電磁波調査レポート

1電磁波とは何?

電磁波とは・・・目に見えないものであり、普段の生活ではあまり出てこない単語なので数値等で示されると不安に感じることがあります。
以下に、経済産業省のパンフレットに掲載された電磁波についての説明文(抜粋)を紹介します。

~電界とは~

電界

電気のある空間(場所)を電界といいます。家電製品や送電線等の電力設備の周りが全て電界ということです。家庭の電灯線(100ボルト)程度では電界を感じることはありませんが冬場にドアノブに触れてパチっと感じたり、乾燥した季節に衣服がまとわり付くことがあります。これは数千から数万ボルトの静電気が発生し、この電界によって起こった現象です。一般に電界の強さは距離とともに急激に弱くなります。高い所にある送電線の電圧は10~50万もありますが、地面に立っている人は電界を感じることはありません。

~磁界とは~

磁気のある空間(場所)を磁界といいます。磁石の周辺は磁界ということになります。
棒磁石や文房具などに使われている磁石、地球(地磁気)の他に、家電製品や送電線などの電力設備に電気が流れている周辺にも磁気が発生し、磁界があります。磁石を近づけたり、離したりすると分かるように、磁界も距離とともに急激に弱くなります。磁界の単位にはμT(マイクロテスラ)が使用されます。

磁界

電磁界とは電界と磁界が組み合わされたものです。
電流や磁気の方向や強さが時間的に変化する(交流)と互いに影響し合うようになり、電界があると磁界が生じ、磁界があると電界が生じる、というように次々と波のように遠くに伝わっていきます。
この波のことを電磁波といい、波の伝わっている空間(場所)を電磁界といいます。電磁波が波で、電磁界は波のある海というイメージです。

電磁界のイメージ

経済産業省商務情報政策局”電磁界と健康 改訂第9版”

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2身のまわりの磁界の強さはどのくらい?

それでは、身のまわりの磁界の強さはどのくらいなのでしょうか?
以下に経済産業省のパンフレットの抜粋を紹介します。

送電線等の電力設備や家電製品のまわりに電磁界は発生します。下の図に身のまわりの代表的な電力設備の家電製品の磁界の強さを示しますが、これらの値は電力設備を対象とした日本の規制値に比べ十分低い値になっています。

ばく露される設備・製品

※1 両図とも()は地表または磁界の発生源から測定点までの距離を示します。

経済産業省商務情報政策局”電磁界と健康 改訂第9版”

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3電力設備の磁界の強さはどのくらい?

電力設備のまわりの磁界の強さはどのくらいなのでしょうか。
下記に環境省のパンフレットの抜粋を紹介します。

送電線や配電線、変電所などの電力設備からは、50Hzまたは60Hzの超低周波磁界が生じています。
国際規格※2で定められた方法での測定によると、磁界の強さ(磁束密度)は、架空送電線の下では最大6.38μT(測定高さ1m)、地中送電線の上では最大8.99μT(同0.5m)、架空配電線の下では最大0.19μT(同1m)、屋外変電所については最大2.52μT(同1.5m、変電所フェンスから0.2m離れた位置、送電線下)、路上変圧器については最大6.90μT(変圧器の1/3の高さ、変圧器から0.2m離れた位置)、ケーブル立ち上がり箇所から0.2m離れた位置では最大2.47μT(測定高さ1.5m、ケーブルから0.2m離れた位置)と報告されています。 
以下に、電力設備からの超低周波磁界の強さを示します。

※2 国際電気標準会議(IEC)規格62110
  「交流電力システムから発生する電界及び磁界の強さ-公衆の人体ばく露を考慮した測定手順

電気設備に関する技術基準を定める省令

環境省”身のまわりの電磁界について”

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4国内外で電磁界に対する規制値はあるの?

我が国で導入されている規制値も含めて、経済産業省のパンフレットに明示されていますので下記にその抜粋を紹介します。

我が国では、電界については、静電誘導による人の感知(ドアノブに触れた時に静電気によりパチッとする感じと同じ感覚)を防止する等の観点から、1976年より「電気設備に関する技術基準」に、国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP※3ガイドラインより低い規制値を導入しています。
磁界については、「電力設備電磁界対策ワーキンググループ」の提言を受け、2011年3月31日、上記技術基準にICNIRPの新ガイドラインに基づき、50Hz・60Hzともに200μTの規制値を導入しました。(同年10月1日より施行)

経済産業省商務情報政策局”電磁界と健康 改訂第9版”


※3 国際非電離放射線防護委員会(ICNIRP)は非電離放射線からの人体及び環境の防護の推進、特に非電離放射線からの人体の防護に関するガイドラインと勧告を提供することを目的として1992年に設立された中立的な国際組織です。ICNIRPのガイドラインは各国政府に対し強制力を持つものではありませんが、各国の専門家が参加した保険衛生の立場からの評価として、世界各国の防護指針やガイドライン作成に大きな影響力をもっています。

国内外の電力設備を対象とした商用周波電磁界に関する規制・ガイドライン等

経済産業省商務情報政策局”電磁界と健康 改訂第9版”

これまで各公的機関の文献・パンフレットで紹介してきましたように、日本の電磁波についての規制値;200μTと実際の電磁波の報告値を比べてみても十分に安心できる値だということが分かります。

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5送・配電線電磁波の人への影響について

当社としましては、今後も、さまざまな文献、シミュレーション、実際の計測データ等々により、地元の皆様にていねいなご説明を行って行きますが、まずは国内外の公的機関による電磁波の見解をご紹介します。

①電力会社他、国内外の公的機関が電磁波の健康被害については否定的な見解です。

電磁波全般につきまして、下記、中国電力㈱様のホームページをご参照ください。

経済産業省のパンフレットでは、磁界に関する健康被害の概要を以下のように紹介しています。

WHO※4の健康リスク評価の概要(ファクトシートNo.322※5
・一般環境レベルの超低周波電界に関する本質的な健康上の論点はない。
・IARCの超低周波磁界が「ヒトに対して発がん性があるかもしれない」との見解を変更しない。
・全体として、小児白血病に関連する証拠は因果関係とみなせるほど強いものではない。

・疫学的証拠は、潜在的な選択アドバイス等の問題がある。
・大多数の動物研究では影響は示されていない。
・がん進展に関係して、受け入れられている生物物理学的メカニズムはない。
 影響があるならば、未知の生物学的メカニズムがある筈。

・その他の健康への悪影響(白血病以外の小児がん、成人のがん、うつ病、自殺、心臓血管系疾患、生殖機能障害、発育異常、免疫学的異変、神経行動への影響、神経変性疾患)と、超低周波磁界ばく露との関連性を支持する科学的証拠は、小児白血病についての証拠よりも更に弱い。

経済産業省商務情報政策局”電磁界と健康 改訂第9版”

※4 WHO;世界保健機関は、「全ての人々が可能な最高の健康水準に到達すること」を目的としています。
   1948年4月7日の設立以来全世界の人々の健康を守るため、広範な活動を行っています。現在の加盟国は194か国であり、
   我が国は、1951年5月に加盟しました。

※5 国連の一機関であるWHOは1996年5月に国際電磁界プロジェクトを発足させました。プロジェクトの目的は、
   電磁界ばく露の健康リスクを評価することです。2007年6月、その結論として、ファクトシート322を公表しました。

②電磁波のうち、健康被害があるものは、周波数は非常に大きいガンマ線、
 エックス線であり、国の規制で年間に受ける量が規制されています。
 一般の送電線は、50~60Hzにすぎません。

電磁波の種類と用途について、中国電力㈱様の見解を紹介します。
下記、ホームページをご参照ください。

③送電線から発生している電磁波は、20μT(マイクロテスラ)程度であり、
 日常的に使用されている電化製品の電磁波と同程度です。
 国の規制値は、200μTであり、1/10程度です。

中国電力㈱様のホームページより、電磁波についての”よくある質問”の中から文章を紹介します。
下記、ホームページをご参照ください。

④三相交流送電方式では、3本の送電線からの電磁界を打ち消しあう作用があり、電線本数
 が多くなっても、電磁界が大きくなることはありません。

中国電力㈱様のホームページより、電磁波についての”よくある質問”の中から文章を紹介します。
下記、ホームページをご参照ください。
 
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6安岡沖洋上風力の送電線電磁波について

①現在の安岡沖洋上風力の送電計画を説明します。  

・送電ルート
 現在、洋上風力発電からの送電ルートは、出来るだけ民家の近くを通過しないよう計画中です。  
 架空送電線と埋設送電線の2通りを考えています。

・埋設による送電工事
 埋設した場合の送電線断面の計画図を以下に示します。

埋設による送電工事

・鉄塔による架空送電工事
 架空にした場合の送電計画を以下に示します。

鉄塔による架空送電工事

②埋設送電線のシミュレーション結果  

安岡沖洋上風力の送電方式(地下埋設送電)のシミュレーションをしてみました。

安岡沖洋上風力の電磁波シミュレーション結果

③山口県内の某ウインドファームの電磁波実績測定結果

山口県内の某ウインドファームの埋設送電線について、電磁波の実測をしました。
測定当日は定格電流値の70%程度の発電状況でした。    

設備概要;

④電磁波実測値からの安岡沖洋上風力埋設送電線の電磁波予測

電磁波は送電線の電流値に比例することから、実測値より安岡沖洋上風力の埋設送電線の電磁波を予測しました。どちらも地表面から1m上の電磁波値です。

電磁波シミュレーション結果及び実測値からの安岡沖洋上風力埋設送電線電磁波予測値

安岡沖洋上風力の電磁波のシミュレーション結果、及び、山口県内の某ウインドファームの電磁波実測値から安岡沖洋上風力、埋設送電線の電磁波値を予測すると、5.2μT程度であり、日本国内の電磁波規制値;200μTに比べて十分に小さく、従って電磁波による影響は非常に小さいと考えております。

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